2022年12月24日 名古屋で8年ぶり 10センチ以上の積雪

寒冷渦が南下し、22日夜~24日朝にかけて日本海を東進。
大雪の目安となる北・東日本に500hPa-39℃以下の寒気が流入、850hPa-12℃以下の寒気が西日本に流入し、
北~西日本の日本海側を中心に広い範囲で大雪となりました。

雪雲の走行はシアーライン通過後は、次第に風向きが西→北寄りに変化し、濃尾平野にも雪雲が流れ込みやすくなりました。名古屋でも初雪がそのまま積雪となり、予想を上回る記録的な積雪となりました。

24日朝 名古屋市千種区
24日朝 名古屋市千種区
目次

当日の気圧配置など

顕著な大雪に関する気象情報が12月23日午前8時16分に石川県金沢市に、
23日17時25分と20時13分に山形県に発表されていました。

また、今回の寒気は西回りで流れ込んでいたのが特徴で、
東海地方で大雪になる前は、すでに四国の平地でも大雪となっていました。

23日夕方時点の予想と実況のズレ

降雪量

予想

23日06UTC MSM
予想降雪量は23日夕方の東海地方気象情報より
23日06UTC MEPS最大
予想降雪量は23日夕方の東海地方気象情報より
23日06UTC 名古屋で積雪した時間帯
23日06UTC MEPSメテオ
ウェザーマップ独自予報 22日21時UTC

実況

アメダス降雪量
解析降雪量

岐阜県の山地では予想ほどの降雪量にはならなかったものの、平地ではいずれも予想よりも降雪量が多くなりました。名古屋においては、ウェザーマップの独自予報で上振れで降水量10mm以上を予想していました。

解析積雪深 最も積雪の範囲が広がった時間帯

雪の降り出すタイミング

予想

23日06UTC
23日06UTC

実況

ナウキャスト

アメダス1分値では、岐阜市では午前3時11分に雪を観測、午前4時59分に積雪1センチとなり、午前7時35分に積雪11センチに。名古屋では午前5時36分から雪を観測し、午前6時5分に積雪1センチに。午前7時46分に積雪10センチに達し、午前9時1分まで積雪10センチとなった。MSMよりもGSMの方が降り出すタイミングは近かった。より気温の低い明け方から降り出したことで、短い時間での積雪につながった。

雲頂高度

予測

実況

名古屋市周辺にも雲頂高度6~8kmと雪雲としてはかなり背が高く、予想の2倍ほどだった。それだけ大気の状態が不安定となり、雪雲が発達しやすい場だったことがうかがえる。

そのほかに大雪となった原因

上空寒気

■500hPa気温(23日09時・21時・24日9時)
輪島(-39.7℃・-38.5℃・-30.7℃)
潮岬(-21.4℃・-23.4℃・-28.1℃)

■700hPa気温(23日09時・21時・24日9時)
輪島(-19.3℃・-18.3℃・-15.5℃)
潮岬(-19.1℃・-19.5℃・-11.8℃)

■850hPa気温(23日09時・21時・24日9時)
輪島(-7.9℃・-7.4℃・-4.9℃)
潮岬(-6.7℃・-7.7℃・-0.8℃)

大雪の目安は500hPaで-36℃以下、700hPaで-21℃以下、850hPaで-12℃以下(下表はGPV解析値)。

海面水温

日本海の海面水温は平年より高い状態が続いていて、この影響があまり数値予報には加味しきれていなかった可能性もあります。

大雪の影響

東海道新幹線は雪の影響で速度を落として運転を行ったため、最大49分の遅れが出ました。

各在来線でも電車の遅れが発生しました。

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