2021年8月豪雨

2021年8月豪雨

本州付近に停滞する前線の影響で、九州~東北の広い範囲で大雨となっている。
長崎、佐賀、福岡、広島に大雨特別警報が発表され、東海3県でも岐阜県を中心に大雨となった。
まだ大雨が続くさなかではあるが、すでに被害が発生していること、今日8月15日でいったん広い範囲での雨はやんでいることから、ここまでの雨量などをまとめることとする。

目次

大雨の原因

東シナ海からの空気の流れと高気圧の縁をまわる空気の流れの合流域が西日本から東日本にかかっている。
また朝鮮半島方面から上空寒気が南下するほか、短い周期で上空の気圧の谷が東進。

予想雨量の振り返り

大雨と雷及び突風に関する東海地方気象情報 第3号
8月12日 16時 9分 名古屋地方気象台 発表
12日18時から13日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、  
愛知県 180ミリ  岐阜県 200ミリ  三重県 180ミリ

大雨と雷及び突風に関する東海地方気象情報 第5号
8月13日 16時 0分 名古屋地方気象台 発表 
13日18時から14日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、  
愛知県 250ミリ  岐阜県 250ミリ  三重県 150ミリ

大雨と雷及び突風に関する東海地方気象情報 第7号 
8月14日 16時13分 名古屋地方気象台 発表
14日18時から15日18時までに予想される24時間降水量は、いずれも多い所で、  
愛知県 200ミリ  岐阜県 200ミリ  三重県 150ミリ

連日200ミリ前後の大雨が予想されていた。

記録雨や顕著雨、特別警報は出ずトータルでも予想ほど降らなかったものの、浸水や土砂災害の被害は発生、
岐阜県では24時間、48時間、72時間雨量が多くの地点で観測史上1位や8月の観測史上1位となった。

気象庁HPより、8月15日18時時点

淀川チャネル型といわれる降水域が時折東海地方まで流れ込む。
(四国や和歌山沖の太平洋から大阪湾へかけて下層が主に南西風となって暖湿気が流れ込み、
いくつかの要因で六甲山付近で強い上昇流が発生し、次々と積乱雲が発生して線状に連なる。)

河川の状況

令和 3年 8月14日00時20分
庄内川河川事務所 名古屋地方気象台 発表
【警戒レベル3相当情報[洪水]】庄内川では、避難判断水位に到達し、今後、水位はさらに上昇する見込み

令和 3年 8月14日10時55分 下呂土木事務所 岐阜地方気象台 発表
【警戒レベル3相当情報[洪水]】木曽川水系飛騨川では、避難判断水位に 到達し、今後、氾濫危険水位に到達する見込み
令和 3年 8月14日12時15分 下呂土木事務所 岐阜地方気象台 発表
【警戒レベル4相当情報[洪水]】木曽川水系飛騨川では、氾濫危険水位に 到達し、氾濫のおそれあり

令和 3年 8月14日18時30分 木曽川上流河川事務所 岐阜地方気象台 名古屋地方気象台 発表
【警戒レベル3相当情報[洪水]】木曽川中流では、避難判断水位に到達 し、今後、水位はさらに上昇する見込み

被害状況

岐阜県 大雨による被害状況(https://www.pref.gifu.lg.jp/page/170940.html)より

<人的被害>
東白川村 軽傷1名(雨漏りの修理中に転落し、腰から右足にかけて打撲)
<物的被害>
○ 住家被害(瑞浪市、中津川市、恵那市、坂祝町)
一部損壊 13棟 床上浸水 5棟 床下浸水 29棟

○ その他規制状況
直轄管理国道 2路線 2箇所
(国道41号 河川護岸擁壁流出のため全面通行止め)
(国道19号 土砂流入、路肩崩壊のため全面通行止め)
県管理道合計 11路線11箇所
〇 その他
中央自動車道
中津川IC~岡谷JCT 通行止め
東海北陸自動車道
飛騨清見IC~美濃IC 通行止め解除
関IC~岐阜各務原IC 通行止め解除
東海環状自動車道
山県IC~せと品野IC 通行止め解除
中部縦貫自動車道(安房峠道路)
平湯IC~中ノ湯IC 通行止め

○土砂災害状況
・8/14 【中津川市】馬籠(寺沢川)で駐車場に土砂流出
【恵那市】岩村町の人家裏で崖くずれあり

○浸水以外の被害状況
河川名 箇所 状況
土岐川 瑞浪市土岐町 市道兼用護岸が L=12m、W=3m 程崩落し、市道が通行止め
飛騨川 下呂市萩原町花池 国道兼用護岸が崩落し、国道 41 号通行止め
飛騨川 高山市久々野町渚 護岸吸出しにより、市道陥没し、通行止め

そのほか、去年7月の豪雨でも飛騨川と支流の白川が合流する付近で浸水の被害が出た岐阜県白川町では、
今回の大雨でも14日夜9時ごろには川の水があふれ、一部の住宅が浸水した(バックウォーター現象とみられる)。

また14日午前7時半ごろ、多治見市のJR中央本線の古虎渓駅で、土砂が線路を覆っているのがわかったそう。
「雨規制の影響により、ならびに、古虎渓駅で、線路内に土砂が流入したため、一部の区間で運転を見合わせており、列車に運休が発生しております。名古屋駅~高蔵寺駅間は列車本数を大幅に減らして運転をしています。高蔵寺駅~塩尻駅間は終日運転を見合わせます。」JR東海HPより
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